船舶免許1級の試験はどんな内容?
船舶免許1級の試験はどんな内容?
船舶免許1級は、国土交通省が定める船舶操縦士の資格の最高位です。船舶免許を取得するためには、一定の航海経験や運航実績を有する必要があります。そして、その資格を持つ者は、商船や大型客船、石油タンカーなど、非常に高度な技術と知識が求められる船舶の操縦ができるようになります。 1級の試験内容は、航海・海洋工学・船舶運航など多岐にわたる分野をカバーしています。具体的には、気象学・潮汐・海上法規・海上保安法・航海術・航海計画の立て方・機関の仕組み・操作方法などが出題されます。 試験は、筆記試験と実技試験で構成されています。筆記試験は、膨大な知識を問う問題が出題されます。問題の難易度も高く正答率が非常に低いため受験生は細部までしっかりと勉強する必要があります。実技試験では、航海技術や船舶運航の実際的な操作能力が問われます。航海計画を作成したり実際に船舶を操縦したりすることが求められます。船舶免許の取得は、高度な操縦技術を身につけるために非常に重要な資格です。
小型船舶免許の取得をめざすなら1級と2級の違いをきちんと確認しよう
小型船舶免許を取得すれば、総トン数20トン未満または全長24m未満の船の操縦ができるようになります。これよりも大きな船は機関士や航海士を同乗させる必要があるので、別の区分の免許となります。小型船舶免許には1級と2級の2種類が設けられていますが、操縦できる船の大きさは同じです。これらの違いは航行が可能な範囲で、2級だと沿岸から5海里(9260m)以内に限定されます。陸から10km弱くらいの距離なので、ほとんどの場所で携帯電話の電波が届く範囲でしょう。これに対して1級船舶免許を取得すると航行範囲の制限がなくなるため、理論上は日本船籍の船であれば海外に行くことも可能になります。ただし船長が1人で操船ができるのは沿岸から100海里(185km)以内の水域で、100海里以上離れる際は船長のほかに六級海技士(機関)の有資格者が乗り組まなければなりません。いずれの免許も船舶教習所で学科と実技講習を受講して審査をパスすれば、国家試験が免除されます。